2008年5月28日水曜日

薔薇の名前

ウンベルト・エーコ 河島英昭 訳
イタリア語でのタイトルはIl Nome della Rosa


これはストーリーを覚えています。
しかし、この小説で重要、というか楽しめるところは、(無駄な)知識です。
と私は思いました。

実は1回しか読んだことはありませんが、読んだ事がある方なら気持ちはわかってもらえる筈・・・!
2回読むには相当な気力が必要だと思います。

私は日本語以外の文字を読み書きすることができません。
(サリンジャーの小説を原文で読破しようと挑戦したことはありますけれども)
日本人作家の小説も読みますが、以下の理由から敬遠しがちでした。

①外国文学を読んでいたほうが格好いい
②日本の小説では現実逃避しづらい

というわけです。
①に関しては、個人的な私の偏見です。
実は星新一とか原田宗典とか村上春樹とか赤川次郎とか好きだったころもあるのですが。
どうでしょう・・・
思えばブランドものの洋服なども、ドメスティックブランドを避けてきましたし。

なんというか外国かぶれの日本人のダメな部分なのかもしれません。
自国の文学を恥ずかしいと思うなんて。

しかし②に関しては現在でさえそう思い込んでいます。
例えば日本にある「慣習」を、日本人はある程度知っています。
特別なものであれ何であれ、それは日本の慣習として受け入れることができます。
「まあ、そんなものなのかな」といったように。
非日常でも日常に感じてしまうのです。私だけかもしれませんが。
逆に外国の事であれば、些細なことでも「そうなのか!」と感心したり(勘違いしたり)して、心を動かされます。
加えて、登場人物を想像する時についつい日本人の俳優や、自分の知り合い等を想像してしまうのです。それが生々しくて世界観が壊れそうな気がします。

そういうわけで外国の小説を読んできました。

そして、現実逃避=違う世界へGOという意味でうってつけの作品が、エーコの『薔薇の名前』なのです。

この本はハードカバーで購入しました。
表紙を開くと「僧院平面図」と題した物語の舞台となる僧院の、各施設の配置図があらわれます。
そして本には、イタリア周辺の都市の地図が『薔薇の名前』参考地図として挟まっています。

そうですこれは推理小説なのです。